2014年07月21日

細胞の住むお部屋

こんにちは、培養士Bです。


 
細胞を培養する機械があります。一見冷蔵庫のようにみえますが、インキュベーターと呼ばれます。
概ね、5%二酸化炭素濃度に保たれているので、5%CO2インキュベーターとも呼び、細胞の住むお部屋となるところです。


ヒトの深部体温は37℃前後ですので、細胞も培地ごとに37℃に温める必要があります。
皆様の細胞も37℃、5%CO2インキュベーターの中に入り、最適な環境下ですくすくと育っています。



 
インキュベーター↓
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皆様の細胞を培養しているこのインキュベーターは、とても優秀で、インキュベーター内の加湿バッドの水が少なくなったらランプが点灯しますし、CO2ガス濃度、温度変化のログがいつでも確認できます。エラーが起こった際はアラームで知らせてくれます。


皆様の細胞を育て、見守ってくれているインキュベーターですが、このインキュベーターがコンタミネーション(汚染)をおこすと非常に問題です。
コンタミネーションが起こった場合は、原則としてインキュベーター内の細胞は全て破棄したほうがいいとされています。
この機械を滅菌装置(病原体や微生物を死滅させる機械)にかけることはできません。
その為、いくらきれいに磨いても菌が残ってしまうのです。


コンタミネーションは

・不完全な無菌操作
・汚染された細胞
・汚染された容器・器具・培地・試薬
・作業者自身

などが原因で起こります。


学生時代、使ってはいけない魔のインキュベーターの噂がありました。
動物細胞専用のインキュベーターに、カビを培養したものを入れてしまったことが有ったようで、培養中の動物細胞が全てコンタミネーションしてしまったそうです。


その後、何度清掃してもコンタミネーションの犠牲者がでるというものでした。
培養仲間からはインキュベーター内に週に1度カビが発生するので、毎日清掃しなければならないとも聞いたことがあります。
作業者が未熟なのか、インキュベーター内の汚染が取り除かれていないのかわかりませんが、とても恐ろしい話です。


コンタミネーションは現代の設備や物品、試薬ではほとんど起こりません。
当クリニックにお預けいただいている皆様の細胞は、培養士とインキュベーターでしっかりと見守っておりますので、ご安心ください。


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posted by JYC STAFFS at 10:00| 東京 ☁| Comment(0) | 細胞のはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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